国別留学事情 カナダ教育制度
州ごとに違うカナダの教育制度
カナダの教育制度は州によってさまざまに相違がありますが、6歳から小学校に入り、日本の中・高に相当する中等教育まで12年間が基本です。初等教育と中等教育の区分けも一律ではなく、州ごとに8年間を初等教育とするところと、6年間を初等教育とするところがあります。
公立・私立
小・中・高校は公立がほとんどですがキリスト教系などの私立校もあります。公立校の場合は、カナダ人の学費は無料です。ブリティッシュ・コロンビア州をは じめいくつかの地域(学区)で公立校への留学生受け入れも行われていますが、受け入れるかどうか、またその条件や学費も学区ごとに決められています。義務教育はグレード10(高校1に担当)までで、グレード11・12(高2・3に相当)の中等教育最後の2年間は、学生はそれぞれの選択科目を選んで履 修するようになり、一般教養教育と職業教育に進路を分けて行きます。単独の職業訓練校もあります。大学進学希望者は一般教養教育に進みます。
州ごとの卒業認定
成績はA・B・C・Dまたは達成率を%で評価されます。卒業に必要な単位の数え方は各州まちまちですが、いずれも履修授業時間数と単位を満たしたうえで州の卒業認定試験を受けなくてはなりません。
2言語主義
このように州によって変わるカナダの教育制度をさらに複雑にしているのが2言語主義です。カナダでは英語を母語とする人口がおよそ70%ですが、フランス 語を母語とする人もいて、特にケベック州にフランス語を使う人が多く住んでいます。こうした異なる母語を持つカナダ国民のためにあるのが2言語プログラム です。これは英語(フランス語)を母語とする家庭の子どもは英語(フランス語)を第一言語とする教育を受ける権利があるというものです。そしてまたその場 合はもう一方の公用語フランス語(英語)を第二言語として学ぶことが必須です。このほかにもイマージョンプログラムといって、第二言語でも教科の授業を受 けられるプログラムもあります。
日本とは違う授業スタイル
科目
中等教育になると学生は科目ごとに教室を移動します。学年が進むに連れて、クラス全体での教室移動は減り、履修する科目ごとにばらばらに教室を移動するよ うになります。進路が一般教養教育になると、卒業後の大学での専攻を頭に入れて、科目選択をします。卒業に必要な必修科目と自分に必要な選択科目を組み合 わせて科目登録をします。 科目は、第一言語、理科、数学、社会、芸術、体育、第二言語を必修科目に、工業技術、コンピュータ、家庭科、保健などを選択科 目にしています。第一言語は英語かフランス語です。
インターナショナル・デイ
カナダの人口はイギリス系、フランス系はもちろんドイツ系、イタリア系、ロシア系、中国系などさまざまな地域からの移民によって形成されています。学校で はこうした多民族の文化を尊重する施策や行事も数多く行われており、インターナショナル・デイもその1つ。その日は民族衣装を着て登校し、それぞれの伝統 的な食事をみんなで食べるなど、民族文化を紹介します。留学生も、日本人の特色についてみんなの前で話す機会がきっとあるでしょう。
グレード10から選択科目が多い
グレード10は小学校1年生から数えて10年生、日本でいえば高1です。カナダの義務教育はここまでで、ここから進路が分かれます。この方式はイギリスと同じですが、学校そのものに変化はなく、コースが分かれるだけです。
進路のひとつは一般教養教育課程で、大学進学準備コースになります。ある程度、大学に進んでからの専攻に合わせて科目選択をします。英語、理科、数学、社会科という基本科目に加えて、州によって特色ある科目が必修に指定されていることもあります。オンタリオ州では、大学進学を目指す場合は一般教養6科目(OACS)の修了が必要です。
また中等教育課程の修了には、科目の履修だけでなく、州の卒業試験を受けなくてはなりません。ブリティッシュ・コロンビア州では英語とコミュニケーションが卒業試験科目です。アルバータ州では英語と社会です。
また、カナダではスポーツがとても盛ん。テニス、ゴルフ、水泳、スキー、フットボール、バスケットボール、野球、アイスホッケーなど大いに人気があります。学校のクラブ活動でもスポーツは盛んですが、日本の部活動のような形態ではなく、シーズンごとに代表チームができて、スポーツを楽しんだり、対外試合をします。
語学力が必要なら
充実したESL
カナダの高校は、公立も私立もESLコースを設けている学校が少なくありません。ESL(English as a Scond Language)のコースは、外国人留学生や移民してきたばかりの家庭の子どものために用意されています。
留学生はまずESLコースから始めることができます。最初の半年くらいESLのコースだけで授業を受け、徐々に音楽、芸術、体育といったあまり語学を必要としない科目の授業に参加するようにして慣らしていきます。それからみんなと同じアカデミック・コースに編入されることが多いようです。4月からESLに入学し、9月からふつうに授業が受けられるとちょうどいいですね。
カナダのフランス語
カナダの英語はイギリス英語とアメリカ英語の中間の英語と言われることが多く、単語もイギリス風とアメリカ風の両方を使える人が多いようです。
アカデミック・コースになると第二言語としてフランス語の授業もあります。多くの日本人はフランス語は初めて勉強することになるのですが、カナダ人のなかには、英仏2言語での勉強をすごくがんばる学生も少なくありません。
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