国別留学事情 アメリカ教育制度
中高6年間は学校によって異なる教育体制
初等教育
6歳からElementary Vchool(小学校)に入学します。小学校はおおむね6年間ですが、4年間あるいは5年間で区切って、中等教育に組み込んでいる学校もあります。
中等教育
高校は単位制で、落第はないのですが、成績が悪いと厳しい勧告を受けることもあります。とはいえ一部の私立校を除けば、高校生まではのびのびと学校生活を楽しむのがアメリカ流。必修科目以外は、自分の好きな科目と、将来を考えた科目を選択登録し、主体的に勉強をします。単位制なので、めいっぱい科目を履修して進むと、飛び級も可能です。中には優秀な生徒が特別に飛び級する例もあるようです。学校によっては、夏学期で遅れた単位をカバーするチャンスもあります。ESLではしばしば補講の機会も与えられます。
高等教育
大学進学には入試はなくGPAとSATのスコアを提出して希望大学にアプライ(出願)します。GPA(Grade Point Average)は、高校時代の成績の平均値を表すスコアのため、一流大学を目指す学生はそれなりによい成績を取るのに必死です。またSAT(Scholastic Assessment Test)は英語と数学の基礎学力試験のスコアで、高3になるとこれを受験します。これらに加えエッセイなどの提出を求める大学もあります。留学生の場合は、この2つにさらに英語力試験TOEFLのスコア提出が必要です。
日本とは違う授業スタイル
単位制
アメリカの高校は日本の大学学部のような単位制です。履修単位は最低と最高の枠があり、科目は必修と選択の別があります。生徒は学期の初めに、科目登録をします。学校には、アドバイザーの先生がいて、履修登録の相談に乗ってくれます。選択科目として用意される科目は、学校によってかなり違いがあり、芸術分野に力を入れている学校、職業訓練的科目がたくさんある学校など特徴があります。留学生は、必要な科目に、語学力をあまり必要としない科目を組み合わせて、あまり欲張らないように登録するほうがいいようです。
発言の多い授業
生徒は科目ごとに教室を移動します。そのため休み時間の廊下はごった返します。休み時間は5分しかないのに、目指す教室は遠く、ということも少なくないため、広大なキャンパスを走っている生徒をよく見かけます。というのも、アメリカでは遅刻に非常に厳しく、時には教室に入れてもらえないこともあるからです。
授業は宿題と発表と討論が大きな要素を占めています。教科書に沿って先生が講義をするというスタイルもないわけではありませんが、多くの科目で、教科書や参考書籍を読んで意見をまとめるという宿題が出されます。それも30ページとか50ページという大量なページです。留学生にとってこれは大変な負担。最初のうちはできなくてもそう悲観することはありません。
個人やグループでの研究発表をすることや、あるテーマについて討論をするなどの機会はもちろん、先生はしょっちゅう生徒に発言を求めます。生徒もまた先生の話を中断して手を挙げて質問をします。何も発言をしなくても責められることはありませんが、存在を忘れられてしまいかねないので、機会を捉えて発言するように努力しなくてはなりません。1日1回は発言することを自分に義務づけているという留学生もめずらしくありませんし、発表が苦手なのを補うためにレポートには人一倍がんばるという留学生もいます。
語学力不足を補う、留学生のためのESLも充実
移民の国アメリカのESL
ESL(English as a Second Language)は、アメリカで生まれた言葉です。アメリカは移民の国。イギリス人オランダ人、そしてドイツ人らのヨーロッパ人からはじまり、1700年代後半になるとスペイン人、イタリア人が入植。スペインから独立してメキシコ領になったカリフォルニアを巡るメキシコ戦争(1846年)を経て、1900年代に入ると中国人や日本人も移民するようになりました。今ではそのカリフォルニア州は、非白人の人口が白人人口を上回り、合衆国全体でも、母語が英語ではない小学生の数が半数近くに迫っているといわれています。
そのような事情から、アメリカでは第2の言語としての英語教育が盛んに行われてきました。TESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages)というそのための英語教育法も開発され、教員の高度な資格として認められています。
成人の移民に対しては、地域のコミュニティセンターやコミュニティカレッジで、ESL教育が行われました。子どもたちに対しては、学校でESLもしくは Bilingual Education Program として、学校の中で、あるいは地域の英語教育センターで行われています。
留学生とESL
アメリカの中学や高校、大学にはESLクラスを設けている学校が多いため、留学生にとっては選択肢の幅が広いといえます。
高校生留学の場合は、正規の授業の他に、英語の集中講座としてのESLを受けながら、言葉の壁が少ない音楽や体育、数学などの科目の受講を徐々にふやしていく、というケースと、英語を母国語としない生徒だけを集めて、英語で正規の科目を学ぶケースとがあります。中にはESLでもEnglishの単位がもらえる学校もあります。
特に私費留学の場合は、英語に自信がなくても、ESLからスタートすることで留学も可能です。但し、各校で入学条件(最低限の英語レベルや成績証明書)は異なります。
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